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本名とニックネーム

2nd Jun 2011

みなさんロイヤルウェディングの日にケイトさんがいきなりキャサリン妃になってしまったって、驚きませんでしたか?「王室に入ると名前が変わるの?」なんて英国人に聞いてみたら、「ケイトは本当の名前ではなく、ニックネームである」との答え。日本人にしてみたら芸能人でもない一般人が「本当の名前ではない」ものを公で使っているのは、なんだかおかしな感じです。でもその時、ボーディングスクールの登録書に“first name”“last name”につづいて “known as”とあり、「“として知られている”ってなんだろう?」と不思議だったのを思い出しました。つまり“first name キャサリン” “last name ミドルトン” “known as ケイト” と、ここにはいつも呼ばれているニックネームを記入すればいいわけなのですね。

このニックネームは名前によってパターンがあります。マイケルのニックネームが“ミッキー”なのは有名かと思います。女優エリザベス・テイラーは“リズ”と呼ばれていましたが、“ベス”や“ベティ”もエリザベスのニックネームなのだそうです。私は昔、友人“トム”の結婚式で実は彼がティモシーだと知って驚いたことがありました。それから元英国首相トニー・ブレアが宣誓の際にアンソニー・チャールズ・リントン・ブレアと本名を名乗って、「政治家なのにニックネームでよかったの!?」と、これもまたびっくりさせられました。それからビル・クリントンもビル・ゲイツも本名は実はウイリアムなのです。ビル・ゲイツなんか本名はウイリアム・ヘンリー・ゲイツ III世と、「どこの王様!?」といった風情で、本物の英国ウイリアム王子も負けそうな立派な名前です。やはりニックネームより本名のほうが貫録があるということでしょうか。

でもこれからキャサリン妃と呼ばれ続けて、30年後くらいには彼女が“ケイト”だったなんてみんな忘れているかもしれませんね。

吉岡真樹