サマータイム 賛成派?反対派?
22nd Mar 2024
今年のサマータイム開始は3月30日。当時イギリスで初めてサマータイムを経験した私は、夜に時計を一時間早めると同時に、睡眠時間がなくなる!と焦って寝たことを思い出します。
サマータイムはニュージーランド出身の昆虫学者George Hudsonによって考案されたといわれていますが、イギリスではWilliam Willet(イギリスの人気バンド、コールドプレイのボーカリスト、クリスマーティンの曾祖父だとか!)が1907年に最初にこの考えを紹介し、最終的には1916年に正式に導入が決まりました。すでに100年以上イギリスで続いているこの制度も実は紆余曲折あり、第二次世界大戦中の1941年から45年はダブルサマータイムとして2時間時計が早まった時期があったり、1946年はサマータイムを完全に廃止したところ、反対意見が多く、結局その後は通常のサマータイムが導入されたいう歴史があります。そして約70年の時を経て、今度は世界中で再度サマータイム廃止の動きが強まっています。
EUの欧州議会では2021年を最後にサマータイム制度を廃止する法案が可決されており、今後は加盟国の代表との話し合いで、最終的な合意が決まっていくそうです。たった1時間、と思いきや、実は少しでも時間を進めたり戻したりすることで、経済や交通安全、健康に悪影響を与えることが立証されており、現在はサマータイム反対派の意見のほうが世界的に多いそうです。例えば夕方の日照時間が長くなると、人々の睡眠時間が妨げられ、作業の効率性が下がり、事故の発生率が上昇する等という結果が出ています。
一方で日照時間が長くなると電気・ガス代等の節約、そして人々の購買欲アップ(人間は暗い時間帯より明るい時間帯により買い物を好むとか!)=経済力の向上というメリットもあり、悪いことばかりではありません。
太陽をこよなく愛す(というより欲する!)イギリス人はサマータイム賛成派が多いように思えますが、個人的には1時間でも睡眠時間が確保できる反対派!に一票です。
鐵屋