WATANABE Officeの切手にまつわる話
29th Mar 2024
先日ある学校関係の方からThank youカードが渡邊オフィスに郵便で届きました。最近滅多にみない郵便、しかも封筒には初めて見るチャールズ国王の切手。何となく嬉しくて、手元に置いています。
横顔のチャールズ国王の背景はROYAL MAILの連続柄、シール式でバーコード付き。現国王は先代と違い、王冠を被っていません。1840年に初めて作られた時から、女王は王冠、国王は王冠を被らないとなっているそうです。また、相変わらず国名が入っていません。切手発祥の国であるイギリスにはその必要がないのです。
さて、1年も前に発売された切手の実物を今回初めて見たというのも、近年、郵便利用が激減した証拠。しかし、携帯電話やメールが一般化される以前は、留学生の通信手段は手紙が主でした。当時、渡邊オフィスにも留学生から頻繁に手紙やハガキが届き、仕事の合間に返事を書くのが日課だったほどです。実は、20年くらい前まで、渡邊オフィスでは新規留学生にイギリスから日本へ送る手紙に貼る分のイギリスの切手を、10セットほど渡していた時代がありました。初めてイギリスに到着した時は、英語もできずすぐには切手が入手できないのが当たり前。「この切手を使い終わる頃までには、切手の買い方を質問できるくらいに英語が上手くなってるはずだよ」と励ましの言葉を添えて送り出したものです。留学生達に渡していたのは当時のエリザベス女王の横顔の切手。留学後しばらく経つと記念切手を貼って手紙を送ってくる子が目立つようになり、「お、この子は切手の買い方を習得したな」と判るといった寸法でした。
今は手紙の出し方が分からない子どもがいても珍しいことではありません。でも、切手の貼られた手紙が届いた時の、あの何とも言えないあったかい感触を知らないのはもったいないなぁと思ってしまいます。
山岸