地名から見るイギリス
31st May 2024
私が大学生としてイギリスに留学していたころ、同じく留学している友人を訪ねるためにブライトン(Brighton)という街を訪れたことがありました。その時、「そういえば、~tonっていう地名、イギリスに来てからよく見る気がする…」とふと感じました。
これは何か意味があるに違いない、と思い調べてみたところ、語尾が共通している地域には、昔の地形に共通点があるとのことなのです!面白そうですので、いくつかご紹介します。
まずは、先ほど触れた~tonという地名は、town(町)と語源を同じにしており、元は「囲い」という意味で使われていました。~tonがついている地域は、昔から人が多く住む所だったのかもしれません。
他にも同様の共通項を見つけました。プリマス(Plymouth)やポーツマス(Portsmouth)の語尾には~mouthがついていますね。このmouthは、mouth of a riverのことで、河口を指しています。地図を見てみると、どちらの都市もイングランド南部の海沿いに位置していることが分かります。
また、マンチェスター(Manchester)やランカスター(Lancaster)、レスター(Leicester)は~chester/caster/cesterで似ています。これは「砦」を表すラテン語のカストラ(castrum)が語源になっており、ローマ帝国時代にローマ軍の砦があった土地には~chesterや~caster、~cesterという地名がついている、と言われています。
なかなか外国の土地の名前を覚えるのは一苦労ですが、地名の共通点をおさえておけば、ちょっとした小咄にもなりそうです。地図を眺めながら、土地が名付けられたころのイギリスでの人々の生活に想いを馳せてみるのも、一興かもしれませんね。
佐藤