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多様性

25th Apr 2025

多様性という言葉があちこちで使われています。この言葉自体がかなり広い意味を持つものだと思いますが、総じて「みんな違うんだよ~」というメッセージを発しています。「みんな同じがいいよ~」と言ってきた日本からの脱皮?「ちがーう!」というのに勇気がいる国が多様性を取り入れるのは決して簡単なこととは言えないですね。

今、私たちは自分が全く動かなくても、TV、 SNSを含む我々を取り巻くメディアを通して日々世界中の多くの出来事が飛び込んでくるという生活をしています。政治、災害、教育と何をとってもそれにかかわる人間の文化、習慣というものによってこれほどとらえ方、考え方、やり方が異なるのかを見せつけられているのですが、それを私たちはどのように捉えているのでしょうか。

これだけ強い視覚的な情報を受けるとあたかも知っている=理解しているという錯覚に陥るのではないでしょうか。言うは易しで、実際自分とは違う立場に立たないと分からない、実は想像力を駆使すると言っても限度があると思います。「違う」という立場は居心地がいい場合と逆に痛みを伴うことが往々にしてある。留学の相談でよく聞かれる質問の一つに人種偏見があります。人種偏見とはつまり人種に対して偏った見かたをするということですが、あくまでも自分は正しいという立ち位置からの見かたである場合が多いと感じます。自分とは違う立場になって考えることがいかに難しいか。実際にその状況に出会い、体験することでしか分からないことの一つであると思います。

歴史的に日本ほど他国との接触が少なかった国は珍しく、だからこそ多様性になかなか馴染めない。これこそ勉強して学ぶものではなく、「違う」という世界に身をおいて初めて理解の端に立つことができるのではないでしょうか。

留学こそがこの多様性の集大成みたいなものです。今まで日本で慣れ親しんできたものから距離を置き、「違う」ことへの挑戦をしてこそ留学の体験が生きてくることでしょう。いっぱい「違う」を見つけてください!

渡邊